メインビジュアル

センター長挨拶

ごあいさつ 戸部 義人
ナノサイエンスデザイン教育研究センター長 戸部 義人
 2008 年12 月1 日にナノサイエンスデザイン教育研究センターが創設された際の初代の伊藤正センター長、2010年4月よりの2代目の赤井久純センター長、 2012年4月よりの3代目の原田明センター長の後を受けて、2015年4月より4代目のセンター長を勤めております。 本センターは、大阪大学の6 研究科、2 研究所、3 センター(理学、医学系、薬学、工学、基礎工学、生命機能の各研究科、産業科学、接合・ネ学の各研究所、さらにレーザーエネルギー学、超高圧電子顕微鏡、太陽エネルギー化学研究の各センター)など、ナノサイエンス・ナノテクノロジー関連部局を横断する協力のもとに運営されています。
 基礎的な学問体系にささえられて飛躍的に発展した20世紀の科学技術が、21世紀においても様々な問題を解決して発展し続けるためには、既存の学問体系にこだわらず、複数の学問分野が連携し、切磋琢磨することによって、それらがより高い段階に昇華して、その中から新しい学問の体系や応用領域が生まれていくことが必須です。特に、グローバル化の中での日本産業の優位性の低下、未曾有の大震災、原発事故、それに伴う環境・エネルギー問題など、科学技術に支えられる日本の未来社会に対する発想の転換さえ求められる状況にあります。本センターが全学に提供しているナノサイエンス・ナノテクノロジー高度学際教育研究訓練プログラムはそのような時代と国際的な広がりの中での発展の方向性を見据える教育研究訓練に資するプログラムです。
 このような教育研究訓練を実施していくためには、物理、化学、生物、材料、電気・電子、医学、薬学などの既存の専門領域、学問体系にとどまらず、専門領域横断型の知識の統合を行える教育研究体制が不可欠です。大阪大学ではこれらの分野の先駆的研究者を擁する理工系の各研究科、及び研究所、センターが連携して、関連研究の統括組織として大阪大学ナノサイエンス・ナノテクノロジーアライアンスを、一方、人材育成のための部局横断学際教育組織としてナノサイエンスデザイン教育研究センターを設置し、教育研究訓練を実施しています。
 ナノサイエンス・ナノテクノロジーは、原子数にして数十個から数万個の集まりの微小世界で実現する新奇な科学現象とそれらを活用した最先端科学技術の総称で、グリーンイノベーション、ライフイノベーションに象徴される今日の最先端自然科学技術の根幹をなす要素科学技術として学際融合的に急速に発展し続けています。この分野の大学院レベル人材育成に必要な要素として、専門性の保持、ナノ基本技術の習得、専門外への関心と理解、他領域への応用能力、新しい学問 領域の創出能力などが挙げられます。すなわち、応用力、学際力、構想力と、これらを統合した総合デザイン力の育成が求められます。大阪大学では2004 年度から基礎科学技術を重視した大学院レベルの部局横断型教育として「ナノ高度・w際教育研究訓練プログラム」を実施してきました。その中で、受講生、教員、企業、および外部有識者からの評価として、長期的展望に立つ高度人材育成の価値あるプログラムとして認められ、副専攻としての定着、日本のナノサイエンス・ナノテクノロジー分野の人材育成教育システムへの発展を求められています。
 本センターでは、これらの人材育成活動を継承発展させ、教育・事業内容の拡大発展を図っています。総合デザイン力育成研究訓練を企画・実施することで、大学院レベルのナノサイエンス総合デザイン力を育成する実習重視型の学際副専攻を創設するとともに、大学院生・社会人を対象に、部局間連携はもとより、産学連携、国内外の大学間連携により、日本のものづくり高度人材育成を先導することを目指しています。さらに、今日の先進科学技術は世界的視野と社会的責任意識を持ってその活用を考える必要があります。また、社会コンセプト創成に繋がる技術デザイン力の訓練も必要です。それらを重視した人材育成プログラムの実現に向けて努力します。
 一方、これまでに整備された実習機器については、本学のナノサイエンス・ナノテクノロジー分野の教職員、大学院生、社会人受講生がこれら機器を利用して実践実習を推進すると共に、本分野の人材育成に資する教育研究活動への有効利用を図っています。
 大学院の部局横断型学際教育と基礎理工学に根ざした大学院レベル社会人教育は、大阪大学のユニークな大学院教育改革と新しい産学連携の枠組みを誘起するものです。センター創設と対をなして設立された大阪大学ナノ理工学人材育成産学コンソーシアムは産学連携の人材育成支援組織として、30社を超える企業の参加の下にセンターと連携した活動を展開しています。
 プログラムの実施とセンターの運営に際しては、学内外の多数の方々のご支援、助言を頂いています。これらの方々の努力と貢献の上に学際横断人材育成活動が成り立っていることに感謝しつつ、今後の一層のご支援、ご協力をお願いいたします。